ネットネット価値について

自分も商売をしている関係どうしても思考や投資基準がグレアム先生の割安株になるのだが、少なくともここ数年日本市場での割安株投資はマイナスパフォーマンスと感じる。理由に関しては米国と違い買収などがうまくいかない、株式持ち合い、などがあるのかな?上場株を買うと裁判で「乗っ取り」とか言われる国は日本くらいなものであろう。

理由はさておき、PBR、ネットネット価値による投資が少なくとも数年の目線ではまったく機能していない現状投資方法の見直しは必須ということで最近いろいろ思考している。

・現状手持ち現金が多いというのが全くと言っていいほど評価の対象となっていない=こういう企業への投資はTOB、MBOまでネットネット価値が機能しない。

10年単位の長期投資ならどうなるかはわからないが、ネットネット価値のみでの判断は所謂バリュートラップの可能性がそれなりにある。

ということでマイルール変更

ネットネット価値を根拠に買うときは配当4~5%くらいで1銘柄PF3~5%まで

それよりも1株益が四季報予想、あるいは前年度より上になりそうな銘柄の先回り買いを基本としてみる。

M&Aなどで売り上げ・営業益が加算される銘柄がどうなるか調べてみる。

7949 小松ウォール工業

オフィスビルの間仕切りなどをする会社

とにかく現金が余っており

現金同等ー負債総額が180億。時価総額が215億程度のため買収者のマルチプル指数は1

ただここはここ10年ほど常に割安気味でマルチプル1の過去がそれなりにあり、高値でも~4程度。

マルチプル指数3まで評価されれば2500円程度まで。

営業利益率はここ4年は35~35.5%で一定。

販売管理費も88~95億でさほど増えず。

そのためここ3年の売り上げ増に伴い、利益激増中。

H29 売り上げ295億 営業利益20億

R2  売り上げ374億  営業利益37億

不安材料としてはコロナによるオフィス需要減?

7705 ジーエルサイエンス

本体が分析機器事業 65%保有の子会社5217テクノクオーツが石英の半導体事業

現金ー総負債が60億 時価総額は最初購入時で1000円で110億、現在1500×112万株で160~170億

買収者のマルチプル指数で最初の購入時が2、現在で3~3.5

直近4半期で本体の分析機器事業が15%ほどの売り上げ増、50%ほどの増益となり、次期予想も売り上げ+10%営業利益+40%とその流れの予想のため1000円付近から1400~1500円へと跳ね上がった。

跳ね上がってもまだコロナ前水準程度で、今期の好決算を織り込み不足。

同水準までの評価で2000円、成長性を加味すると上値余地はマルチプル指数10の4000円程度まではありえると考えて@1470で追加で購入。

急騰したためしばらくは@1350~1500程度のもみ合いになるかもしれないので残り3割の追加枠は1400割れをまって拾う予定。

第1四半期の決算でコロナ、米中騒動で想定以上のダメージを受けていてそれが持続しているようなら撤退。